近年ではハイボールブームでウイスキーの人気が高まっています。また世界でジャパニーズウイスキーが評価され注目度が増しています。ジャパニーズウイスキーの中でも人気なのがモルトウイスキーで、「山崎」や「白州」が有名どころです。
埼玉県秩父市にある蒸留所で造られた「イチローズモルト」は大人気かつ入手困難となり、海外のオークションでイチローズモルト・カードシリーズの54本セットが1億円で落札されました。
このようにウイスキーファンを熱狂させるモルトウイスキーに関して今回の記事では書いていきます。
得られること
モルトウイスキーの製造方法・種類を知ることによって、よりウイスキーを楽しめる事ができる。
私はハイボールが好きで飲むときはハイボールのみ飲んでいました。ただ30代になり、そろそろ渋い男になるかと思い、ウイスキーをロックで飲み始めました。ロックで飲む事によってより感じたのが、ウイスキーの種類によって味が違いすぎる点です。やたらスモーキーなものから甘めのもの。全く違うのでこれは一回学んでみようかなと思い、ウイスキーの入門本を読み漁り知識を蓄えました。ここではそこで得た知識の中で、ウイスキーを選ぶ指標となる知識を書いてきます。まずはウイスキーの原点と言えるモルトウイスキーについて書きます。是非参考にしてください。
モルトウイスキーとは
こちらの記事では、モルトウイスキーに関する下記の内容をまとめました。どの点もモルトウイスキーを知る上で重要になります。是非チェックして下さい!
- 製造方法に関して
- シングルモルトウイスキーとは
- 熟成樽の違い
- 年数表記に関して
製造方法に関して
まずはじめに、モルトウイスキーの原料である穀物は大麦麦芽(モルト)です。
大麦麦芽とは発芽した大麦のことを指します。
このモルトを原料に糖化・発酵をして単式蒸留器(ポットスチル)で2〜3回蒸留してアルコール度数を高めていきます。
ポットスチルで蒸留するモルトウイスキーは、大量生産はできませんが、蒸留酒ごとに個性があり、現在世界的に大人気となっています。
また蒸留とは、液体を熱することで蒸気となり、蒸発した気体を冷やして再び液体にすること指します。蒸留することで純度の高い液体を造り出すことができ、よりアルコールの高い液体が作り出せます。
なぜアルコールの高い液体が造り出せるかというと、水とアルコールの沸点の違いを利用しています。水は100℃、アルコールは78℃で、この沸点の差を利用してアルコールのみ蒸発させることでアルコールの度数を高めています。
ちなみに発酵させただけのお酒は、アルコール度数は10〜20℃前後までしかありません。
また単式蒸留器と連続式蒸留器の2種類があり、下記のような違いがあります。
単式蒸留・・・一回ずつしかできない蒸留
単発式の蒸留方法で、一度に蒸留することによって元の3倍のアルコール度数にできる。モロミの度数は7〜20度なので、2回〜3回繰り返し蒸留することにより、40度〜90度にアルコール度数を高める。アルコール度数が高まれば高まるほど原料の風味は無くなる。
連続式蒸留・・・連続して蒸留ができる
1回で蒸留が何度も可能。1回蒸留機を稼働させると90度前後のアルコール度数に高められる。アルコール度数が高ければ高いほど原料の風味が残らないので味わいとしてはクリアとなります。
シングルモルトウイスキーとは
シングルは1箇所の蒸留所から造られたことを示します。ちなみに蒸留所の数だけシングルモルトがあると言われています。
スコットランドには130箇所以上の蒸留所があり、各蒸留所の個性が際立ちます。
シングルモルトはモルト原酒のみを使用していることから、ブレンデッドウイスキーよりも比較的に価格が高くなります。
またシングルスコッチウイスキーは年数表記がついているものが多く、熟成年数が長いほど高価になる傾向があります。
熟成樽の違い
シングルモルトを知ることで重要なのが、熟成樽です。スコッチの原酒は他のお酒で使った樽で熟成されることが一般的です。入れられる樽の種類によってウイスキーの風味や味わいが全く異なります。
下記がスコッチウイスキーでの樽の違いです。
- ラフロイグ10年 アメリカのバーボン樽
- ザ・マッカラン シェリー樽
- ボウモア12年 バーボン樽原酒、シェリー樽原酒の両方をブレンド
またシングルモルトと言っても、一つの樽から瓶詰めして販売されるわけではありません。一般的には100樽以上のさまざまな原酒がブレンドされ、定番品と呼ばれるウイスキーが造られています。
ボトルの年数表記は最低熟年数
ウイスキーによっては熟年数が記載されたボトルがあります。その数字が意味すことは最低熟年数です。
例えば、10年熟成の樽・12年熟成の樽・15年熟成の樽、この3種類を混ぜて作った場合は年数が10年と表記されます。
なので一つの年数の樽が使用されているという意味ではないので注意しましょう。
日本ではノンエイジのウイスキーが多くあります。ノンエイジにすることのメリットは、若い原酒も利用ができ、ブレンドできる樽のバリエーションが増えることです。ノンエイジでも熟成感を感じられ、高級なものもあるので、年数表記だけで判断はできません。
また年数表記が違うと樽の種類やブレンド方法が全く異なります。仮にグレンフィディック12年をより熟成させた味わいを楽しみたいと思い、グレンフィディック18年を飲んでも全く別物になります。この点には注意しましょう!
モルトウイスキーとは まとめ
モルトウイスキーを知ることは、ウイスキーを知ること
モルトウイスキーの製造方法・種類を知ることによって、ウイスキーをより楽しめます!
まずは安いウイスキーを買って自宅で飲みましょう!自宅で飲んでお手軽に楽しみ、色んな種類を知るのが1番早いです。
ウイスキーはモルトウイスキー以外にも様々な種類があります。大まかではありますが、ウイスキーの全体像をまとめた記事が下記にあります。こちらも参考にしてみて下さい!
バーで飲みに行く場合は下記の記事から作法・マナーを知っておきましょう!
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